仁王と柳について
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仁王×柳のアンソロジーに寄稿するにあたって、自分の仁王×柳観ってけっこうかたよってるからすこしびくびくした。「同棲」という事実まで自分の脳みそがたどり着けるだろうか? というのもわたしがかいたことある仁王と柳の話はとても婉曲なものだったから。
***ここから過去回想***
ネットに最初に公開したのは「仁王雅治の死体を捨てに行く柳蓮二の話」。
これはすごく(当時のわたしにとっては)反響があって、「えっ…こうとしか見えてないよ!?」と右往左往したのを覚えている。わたしにとって「仁王が自分の遺体を任せたい相手」が柳蓮二だったし、「自分の遺体でびっくりさせるに値する人間」が柳蓮二だった。逆に言えば、柳蓮二をそういういみで心底驚嘆させられる人間は仁王雅治しかいないと思っていた。だからふたりはCPではないけど、無二の信頼感によってさわさわと、触れるか触れないかの距離にいると今も思ってる。
あの話は、「柳蓮二をびっくりさせる」というのが第一の目的で、あとわたしがすごく岡崎京子ふぁんだからああいうかんじに…。でもとてもいきいきした仁王くんだったから、いまでも大きなスーツケースを見ると、仁王雅治が入ってるなと思う。
本にしたのは「すとれんじゃー」の「遠き日に」だけじゃないかな。
旅をする柳蓮二=stranger×RENJI でstRENJIerというタイトルにした当該の合同誌、カップリングやるぞと息巻いてたんだけど、におやなするにはちょっとわたしの中にいろいろな仁王くんがいるので難しかった。
わたしはもともとやぎゅにおが大好きで、読み専としてふたりのかけひきにドキドキするタイプの人間だった。ぜんぜん違う方向を向いているふたりが、あるひとときの「利害」を理由にして一瞬だけ交わる像がすごくまぶしい。今でも好き。
あやうい仁王くんのその輝きの一端を、さらにゆきにお(におゆきでもいい)にも見出している。全国大会直前の、仁王と幸村のあいだにあったであろう手塚対策。それもまた「利害」に基づく自己啓発?自己開発?であり、その指導者が幸村であったろうと考えるととんでもなくもだえた。仁王くんのなかにある「成長したいエネルギー」が、いろいろなひとによってぎゅっとつかまれたことがある、という事実がたまらない。ようは、仁王くんが持ち前の生命力という粘土をこねあげていくときに、誰かの手が入ってくるという構図がわたしすごく好きだったのだ。
そんな背景があるから、におやなさせるとしたってその仁王くんには柳生と幸村の影がある。同時に、柳蓮二にも真田(と幸村という三強)の大きな成長過程がはさまっている。
そこをきりすてて、はいにおやなでーすとやるほど割り切れてなかった2016年のおんねこは、まあとりあえずそれぞれ偽名が…というお話の筋をつくって、2つのCPを混在させてみたのであった。ありがたいことにいろいろと手にとっていただいてはやいうちに冊子はたびに出ていった。
***過去回想終わり***
そんな長々とした背景があるからこそ、今回の同棲というテーマはありがたかった。
仁王と柳がね!もうとりあえず同棲している!いい!!なぜ、と問わなくていい。
「同棲」させるからには、ぜったいに心身ともに同棲していてほしい。これはわがままだけど、やっぱりいっしょに暮らすって、自分の生活領域を他人と共有することだから、どうしてもふたりにしあわせになってほしかった。折しも、素敵な同棲をするカップルが地元友達にいて、そのふたりの印象もあいまって
ぜったいに、仁王と柳が、
心身ともに…
(できるのか??あの、さわさわふれあいなふたりが?)
……
さわさわ(と深くなく)ふれあっている原因は、彼らに、蓄積してきた時間やそれを担う肉体があるからで、肉体は肉体でもちろん「同衾」できるんだけど、それだけだと「さわさわ」がその一点で終わってしまうことが怖かった。
肉体がなければ、精神の部分で、彼らはずっとさわさわしていられるのでは?
蓄積がなければないほどに、さわさわはゆるやかにつづいていくのでは?
かわかない洗濯物と扇風機みたいに。
みたいなところから、「ずっとさわさわしていられるふたり」という「同棲」がわたしのにおやなの軸になりまして、あんなおはなしを書くことと相成りました。
肉体も精神も同棲している仁王と柳をかきました(ネタバレではない)
pixivにあげたこの漫画とリンクしている部分があるので、もしりょうほうに目を通してくださる方がいたら嬉しい。
そうでなくても、わたしの中では仁王と柳がずっと一緒に暮らす世界線ができあがったから、わたしとても幸せです。主催のユウキさんのご厚意と熱意にあやかって、こんな世界を開くことができた僥倖に心から感謝しています。
とりあえず、次に書くのは柳蓮二民俗学ってもうきめたきまりまくった
がんばるぞお~こうなると身の回りに民俗が集まってくるから、面白いね!